目次* 1. メタマスク、ETH以外でガス代支払い可能に* 2. メタマスク新機能「Gas Station」でETH不要に + 2.1. メタマスク新機能導入の背景 + 2.2. ガス代不足解消の新機能「Gas Station」 + 2.3. メタマスクの取引量と利用状況* 3. メタマスク、ETH依存脱却を加速## メタマスク、ETH以外でガス代支払い可能に**仮想通貨ウォレットのMetaMask(メタマスク)は2025年4月25日、イーサリアム(ETH)ネットワークのガス代(取引手数料)をUSDT・USDC・DAIなどのトークンで支払えるようになったことを発表**しました。このアップデートにより、メタマスク利用者は取引の手間が減り、より自由に取引できるようになります。> ETH is no longer required for gas. > > But even further, you can now choose a token to use as gas for all of your MetaMask transactions. > > 🦊 pic.twitter.com/QRiXmpgD3n> > — MetaMask.eth 🦊 (@MetaMask) April 24, 2025> > > ガスにETHは不要になりました。> > > > > さらに、MetaMaskでのすべての取引に使うガス代を、好きなトークンから選べるようになりました。> > > > ガス代として使用できるのは、ステーブルコインのUSDT(テザー)・USDC(USDコイン)・DAI(ダイ)をはじめ、ETHやラップド資産のwETH・wBTC・wstETH・wSOLなど、計8種類のトークンです。**ただし、支払いに選んだトークンの残高が必要な金額を満たしていることが条件**となります。この新機能は現在イーサリアム・メインネット上の取引にのみ対応しており、ArbitrumやBaseなどのレイヤー2ネットワークでは、引き続きETHでのガス代支払いが必要です。メタマスクは今後も、ユーザー体験の向上を目指して、新たな機能の追加を続けていく予定です。同社の最新ロードマップによると、イーサリアム以外にもビットコイン(BTC)やソラナ(SOL)への対応を進める計画で、将来的には取引手数料そのものをなくす方向性も示されています。## メタマスク新機能「Gas Station」でETH不要に### メタマスク新機能導入の背景今回の新機能は、メタマスクが今年2月に発表した「Gas Station(ガスステーション)」と呼ばれる機能が発展したものです。メタマスクは2月5日、スワップ(トークン交換)実行時にガス代不足で取引が失敗する問題を解消する新機能「Gas Station」を発表していました。**Gas Stationは、多くのユーザーが経験してきた「ETHが足りなくて取引できない」という問題を解消するための機能**です。### ガス代不足解消の新機能「Gas Station」メタマスク内蔵のDEX(分散型取引所)では、スワップ時の手数料をあらかじめ取引価格に組み込む方式を採用し、ユーザーが別にETHを用意する手間を省きました。この機能により、ガス代不足のために取引所で急遽ETHを購入してウォレットに送金するといった手間が解消され、スワップ取引が途中で中断する事態を回避できます。メタマスクはGas Station発表時に「スワップ時にガス不足でブロックされる問題はもはや起こらない」と強調しています。**Gas Station機能は現在、メタマスクのブラウザ拡張機能版のみで利用可能で、モバイル版アプリにも近く対応予定**です。Gas Station機能を利用するには、メタマスク拡張機能の設定画面で「スマートトランザクション」を有効化する必要があります。ガス代をあらかじめ含めたスワップ方式に切り替えることで、最後の段階になってETH残高不足に気づくといった事態がなくなり、ユーザーはよりスムーズに取引を完了できるようになりました。### メタマスクの取引量と利用状況なお、メタマスクのスワップ機能(DEXアグリゲーター)は累計で360億ドル(約5兆1,600億円)以上の取引量を処理しており、その約35%は大口投資家(クジラ)によるものだと分析されています。こうした背景もあり、Gas Stationによる手数料支払いの簡略化は、特にステーブルコインを中心に取引を行うDeFiユーザーからの評価が高まっています。## メタマスク、ETH依存脱却を加速今回の発表は、Gas Stationのコンセプトをさらに発展させ、メタマスク上の通常の送金トランザクションにも適用したアップデートと言えます。ユーザーは全ての操作においてガス代に用いるトークンをあらかじめデフォルト設定できます。これにより、ウォレット内にETHがなくても、USDTなど手持ちのトークンで手数料を支払えるようになり、わざわざETHを準備しなくても取引ができるようになりました。一方、ETH以外でガス代を支払える環境が拡大すると、**ガス用途でのETH需要が減少する可能性も指摘**されています。しかし、ステーキングやDeFi取引など依然としてETHを必要とする主要な用途は多く、この影響は限定的と見られています。またイーサリアムネットワーク自体も、2025年2月に1ブロックあたりのガス上限を3,000万から3,600万に引き上げ、手数料の低減やネットワークの混雑緩和を目指しています。ガス代支払い手段が多様化した今回のアップデートは、仮想通貨ユーザーの利便性向上につながるとして、今後の利用拡大が期待されています。※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=143.42円)>>最新の仮想通貨ニュースはこちらSource:MetaMask公式X投稿 執筆・翻訳:BITTIMES 編集部 サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用
メタマスク、イーサリアム上の取引のガストークンが選択可能に|USDT、USDC、DAIなど
目次* 1. メタマスク、ETH以外でガス代支払い可能に
メタマスク、ETH以外でガス代支払い可能に
仮想通貨ウォレットのMetaMask(メタマスク)は2025年4月25日、イーサリアム(ETH)ネットワークのガス代(取引手数料)をUSDT・USDC・DAIなどのトークンで支払えるようになったことを発表しました。
このアップデートにより、メタマスク利用者は取引の手間が減り、より自由に取引できるようになります。
ガス代として使用できるのは、ステーブルコインのUSDT(テザー)・USDC(USDコイン)・DAI(ダイ)をはじめ、ETHやラップド資産のwETH・wBTC・wstETH・wSOLなど、計8種類のトークンです。
ただし、支払いに選んだトークンの残高が必要な金額を満たしていることが条件となります。この新機能は現在イーサリアム・メインネット上の取引にのみ対応しており、ArbitrumやBaseなどのレイヤー2ネットワークでは、引き続きETHでのガス代支払いが必要です。
メタマスクは今後も、ユーザー体験の向上を目指して、新たな機能の追加を続けていく予定です。
同社の最新ロードマップによると、イーサリアム以外にもビットコイン(BTC)やソラナ(SOL)への対応を進める計画で、将来的には取引手数料そのものをなくす方向性も示されています。
メタマスク新機能「Gas Station」でETH不要に
メタマスク新機能導入の背景
今回の新機能は、メタマスクが今年2月に発表した「Gas Station(ガスステーション)」と呼ばれる機能が発展したものです。
メタマスクは2月5日、スワップ(トークン交換)実行時にガス代不足で取引が失敗する問題を解消する新機能「Gas Station」を発表していました。
Gas Stationは、多くのユーザーが経験してきた「ETHが足りなくて取引できない」という問題を解消するための機能です。
ガス代不足解消の新機能「Gas Station」
メタマスク内蔵のDEX(分散型取引所)では、スワップ時の手数料をあらかじめ取引価格に組み込む方式を採用し、ユーザーが別にETHを用意する手間を省きました。
この機能により、ガス代不足のために取引所で急遽ETHを購入してウォレットに送金するといった手間が解消され、スワップ取引が途中で中断する事態を回避できます。
メタマスクはGas Station発表時に「スワップ時にガス不足でブロックされる問題はもはや起こらない」と強調しています。
Gas Station機能は現在、メタマスクのブラウザ拡張機能版のみで利用可能で、モバイル版アプリにも近く対応予定です。
Gas Station機能を利用するには、メタマスク拡張機能の設定画面で「スマートトランザクション」を有効化する必要があります。
ガス代をあらかじめ含めたスワップ方式に切り替えることで、最後の段階になってETH残高不足に気づくといった事態がなくなり、ユーザーはよりスムーズに取引を完了できるようになりました。
メタマスクの取引量と利用状況
なお、メタマスクのスワップ機能(DEXアグリゲーター)は累計で360億ドル(約5兆1,600億円)以上の取引量を処理しており、その約35%は大口投資家(クジラ)によるものだと分析されています。
こうした背景もあり、Gas Stationによる手数料支払いの簡略化は、特にステーブルコインを中心に取引を行うDeFiユーザーからの評価が高まっています。
メタマスク、ETH依存脱却を加速
今回の発表は、Gas Stationのコンセプトをさらに発展させ、メタマスク上の通常の送金トランザクションにも適用したアップデートと言えます。
ユーザーは全ての操作においてガス代に用いるトークンをあらかじめデフォルト設定できます。これにより、ウォレット内にETHがなくても、USDTなど手持ちのトークンで手数料を支払えるようになり、わざわざETHを準備しなくても取引ができるようになりました。
一方、ETH以外でガス代を支払える環境が拡大すると、ガス用途でのETH需要が減少する可能性も指摘されています。しかし、ステーキングやDeFi取引など依然としてETHを必要とする主要な用途は多く、この影響は限定的と見られています。
またイーサリアムネットワーク自体も、2025年2月に1ブロックあたりのガス上限を3,000万から3,600万に引き上げ、手数料の低減やネットワークの混雑緩和を目指しています。
ガス代支払い手段が多様化した今回のアップデートは、仮想通貨ユーザーの利便性向上につながるとして、今後の利用拡大が期待されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=143.42円)
Source:MetaMask公式X投稿
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用